国産ハンドメイドペダルの黎明期を作ったブランドの中の一つ、SHIGEMORIのRUBY STONEです。
そもそもSHIGEMORIはRuby Stoneの前にStone Drive Customというペダルを販売していました。そのペダルも一世を風靡したと言っても過言ではないと思いますが、なにせ大きい上に価格も高かった。当時で新品10万円以上していたと思います。しかも形はブリーフパンツみたいだし。
そんな中発売されたのがこのRuby Stoneです。
親しみのあるサイズ感に、まぁ買えなくもない価格。(確か新品4万ちょいくらいだった記憶です)
当時所有していた人も多いのではないでしょうか。
そんなRuby Stoneを改めてご紹介。
まずジャンルとしてはOverdriveに分類されます。OverdriveとDistortionって何が違うの?って思う人もいると思いますが、雰囲気です。めっちゃ歪むならDistortionくらいに考えておいてください。
でもって、Ruby StoneはGain最小でもちょっと歪みます。Maxだとかなりガッツのある歪みになりますが、原音が潰れてしまうほどではない心地よさがあります。
個人的にRuby Stoneの強みはそこだと思います。Gainは12時より上げ目でしっかりペダルで歪ませるような音作りが良いですね!バイト感もあり、またミッドレンジが気持ちよく抜けてきます。
Toneも極端過ぎず、セッティングもあまり悩まないかと思います。
ピッキングやVolへの反応もよく、Gainを上げた状態でも手元でのサウンドコントロールが容易です。
レンジも程よく広くアンサンブルで馴染むというよりは、目立つ感じのサウンドだと思います。
この個体は友人から購入したものなのですが、基板に施してあるモールドが剥がしてあります。
当時はリバースエンジニアリング(回路をトレースしてクローン品などを作ること)が盛んだったので隠したい気持ちも分かりますが、個人的にはここまで隠さなくても…って思います。
回路的にはMXRのGT-ODやZW-44が近いです。
パーツは普通のカーボン皮膜抵抗と金属皮膜抵抗、フィルムコンデンサ類で、割とそこまで変わったパーツは使用していないですね。OPAMPは表面が削られているため分かりませんが。
配線には単線が使われているようです。またスイッチの左の列やジャックの端子を見ると、単線を端子に巻きつけるようにしてからハンダされています。これは地味ですが結構こだわりが見えて良いですね。
また筐体はアルミの削り出しで、これに関しては削り出し=高級エフェクターというイメージを作ったのはSHIGEMORIだと思っています。DCジャックの部分がツライチになるように加工してあるのもいいですよね。
表面の塗装はアルマイトではなく溶剤塗装のようです。
裏蓋もフットスイッチの部分だけ高さを稼げるようにしてありますね。
またRuby Stoneは現行ラインナップで、現在も製造されているようです。なかなかのロングセラー商品ですね。価格は4万円前後とそれなりに高いペダルですが、それなりに所有欲も満たせる良いペダルだと思います。あと中古だと2万円台で買えます。
エフェクター老人会を開くならぜひ誰か持ってきて欲しいペダルですね!
それではまた~
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